
天然酵母とイースト酵母の違いは?
みなさんこんにちは、あんこつです。
前回はパンの保存方法についてお伝えしました。パンは早く食べた方がおいしいに決まっていますので2日以内に食べ切ってください。それでも残るようなら冷凍保存をして1か月以内に食べきりましょうね。
さて、今回はあんこつが教える「パン作りの基本の知識」②の時にお伝えいたしましたが、酵母菌の解説をさせていただきます。生地を膨らますために酵母菌を使用しますが天然酵母とイースト酵母ではどのような違いがあるのか?みなさんにわかるようにお伝えしていきます。
酵母の発酵を利用して作る食品にはお酒や醤油、味噌などたくさんの食べ物があります。そしてパンを作る時に酵母を入れ、酵母が発酵するときに出てくる炭酸ガスによって生地全体が膨らみます。パンに使われる酵母の代表的なものは「イースト菌」です。
天然酵母と聞くと「自然の産物で健康的!」などとイメージする方や、逆にイースト酵母を化学的に作り出したものなのでは?と誤解されている方が非常に多いです。実はあんこつもそう思っていました。
しかしながら、イースト酵母はパン作りに適した単種の微生物を純粋培養したものであって、決して化学的に作り出したものでないのです。ですから「天然酵母」、「イースト」はどちらも自然界に存在する酵母で、イースト酵母が「非天然」というわけではないことをご理解いただきたいと思います。
イースト酵母
日本のパン業界では、「製パン用酵母」の呼び方として、パン酵母を意味する英語の「Yeast」から「イースト」と呼び、消費者の一部からイーストと酵母は違うものであると誤認されたため、「非天然、もしくは安全性が低いもの」だと誤ったイメージを与えてしまいました。
そこで、混乱を避けるためにパン製品の原材料表示では「イースト」から「パン酵母」と表示することとなりました。
「パン酵母」はもともと自然界に存在した野生の酵母の中からパン作りに適した優良な菌を抜粋して純粋培養していて特に、生イーストは発酵力が強く、安定しているので大量生産されるパンに使われていることが多いです。
天然酵母
天然酵母は果物や穀物に付着している酵母に小麦粉などの穀物粉と水を加えて培養を繰り返し、パン作りが可能なガスの発生力が強くなるといわゆる「パン種・発酵種」としてパンづ作りに使用されます。「パン種・発酵種」には、酵母の他に多種多様な酵母菌や乳酸菌などの微生物が増殖するため、通常のパン酵母だけで発酵させたパンに比べて風味や香り、食感などが独特なものになります。
まとめ
みなさんいかがでしたか?
天然酵母とイースト酵母の違いはお分かりいただけましたでしょうか?
次回も天然酵母・イースト酵母についてもう少し掘り下げて解説していきたいと思っていますのでご期待ください。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
あんこつ。
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